MRI検査とは
MRIは、磁力を使って脳や体の断面像を得る検査です。
脳の断面像や血管を精細かつ高画質に描出できるため、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)の病変をより早期に正確に診断できます。
また、脳動脈瘤や頚動脈狭窄を早期に発見することで脳卒中の予防を可能にしたり、頭痛・めまいを引き起こす危険な病気や、認知症を引き起こす脳萎縮の程度などを調べるのに適しています。
さらに体の断面も様々な角度から画像化できるため、内臓・筋肉・関節などの疾患(婦人科疾患・泌尿器科疾患・整形外科疾患など)にも詳細な情報が得られます。
大きな特徴として、X線を使用しないため放射線被曝がありません。
検査は、寝台に横になった状態で筒型の検査装置に入っていただき行います。
頭の検査の場合、検査時間は概ね10分~15分前後になります。
基本的に当日に結果を説明させていただきます。
当院のMRI装置の特長
当院は、Canon社 Vantage Elan(1.5テスラ)装置を導入しています。
高度な技術によりMRI検査を高速化し、短時間で高画質の撮影ができる装置です。
従来のMRIの欠点であった大きな音についても、可能な限り静音化しており、音に敏感な方にとっても検査が受けやすくなっています。
音楽を聴いて、リラックスした状態でMRI検査を受けられるシステムです。
閉所恐怖症の方や小さなお子さまでも検査を受けられるケースもございますので、お気軽にご相談ください。
また、当院では物忘れ外来にも注力しており、VSRAD(ブイエスラド:早期アルツハイマー型認知症診断支援システム)を採用しております。
早期アルツハイマー型認知症に見られる海馬傍回(記憶に関わる部位)の萎縮の程度を読み取り、早期発見に役立ちます。

頭部や脊椎以外にも四肢、関節、腹部全般等の撮影に対応しております。(放射線科の読影が必要な場合には、翌日以降の結果説明となります。)

MRI検査の流れ
- 問診票の記入
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手術などによって以下の体内金属がある場合は、必ずスタッフにお伝えください。
場合により検査を受けられないことがあります。- 古い脳動脈瘤クリップ(1990年代までは要注意)
- 脳深部刺激装置、脊髄刺激装置
- 体内植込式インスリンポンプ・持続グルコース測定器
- 心臓のペースメーカー、埋込型除細動器、人工弁(特に1970年以前)
- 植込み型心電用データレコーダー
- 古いタイプの人工関節、人工内耳・中耳
- 子宮避妊具(リング)、磁石式義歯、インプラント
- 冠動脈・大動脈ステント挿入手術を12週間以内に受けられた方
- 消化管クリップを1ヶ月以内に留置した方
- 妊娠の可能性または妊娠16週未満(器官形成期)の方
- 磁力で付着する義眼の方
- 水頭症のシャントバルブ挿入後
- タトゥー・アートメイクがある方
- 更衣室にて着替え
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MRI検査室内には常に磁場が発生しているため、手荷物・アクセサリー類は持ち込むことができません。
必要に応じて更衣室にてお着替えをお願いしており、その際、手荷物をロッカーに預けていただきます。 - 検査開始
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仰向けの状態で、筒状の機械の中に入って撮影を行います。
検査時間は通常約10~15分程度です。
閉所恐怖症の方には検査項目を絞り、さらに短時間で施行することも可能です。
気分不快などありましたら、遠慮なくお申し出ください。 - 検査終了後
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検査が終了しましたら、更衣室でお着替えをお済ませください。
画像作成にお時間をいただきますので、待合室にてお待ちください。
CT検査とは
当院では、患者さまにより精密で質の高い医療を提供するため、Canon社マルチスライスCT「Aquilion Start」を設置しております。
CT検査は、X線を利用して3次元による画像評価を実現し、詳細な情報を得ることで、臓器や血管、骨などのより小さな病変の検出も可能となり、早期発見などにもつながります。
CT検査は撮影時間が短く、数分で終わります。
頭部外傷の方、小さなお子さまでも検査可能です。
また、ペースメーカーなどの金属類が体内にありMRI検査が不可能な方でも検査可能です。
当院のCT装置の主な特長
- 圧迫感が少ない構造 患者さまが入っていく筒の部分が直径780mmの大開口径です。
挙上が困難な方のポジショニング時の負担軽減につながり、大開口径のため圧迫感が少なく検査を受けていただけます。 - 乗り降りしやすい 寝台の最低高が312mmまで下がるため、車いすの患者さまや足腰に不安のある患者さまの寝台への乗り降りもしやすい設計になっています。
- 放射線量が少ない 先進技術により、低放射線量でも安定した画質を得ることができます。

CT検査でわかること(例)
- 頭部: 頭部外傷、頭蓋内出血、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍など
- 胸部: 肺炎、肺癌、気管支拡張症、胸膜炎、心臓・大血管の異常など
- 腹部: 肝臓癌、胆石、膵炎、腎臓病、虫垂炎、大腸癌など
- 骨・関節: 骨折、関節炎、脊椎疾患、腫瘍など
CT検査の流れ
- 問診票の記入
- 更衣室にて着替え
- CTでは金属を装着していると画像がきれいに出ないため、必要に応じて更衣室にてお着替えをお願いしており、その際、手荷物をロッカーに預けていただきます。
- 検査開始
- 検査用のベッドに仰向けに寝ていただきます。
ベッドが自動で動き、トンネル状の装置の中に入ります。
胸部や腹部など呼吸で動く部位を検査する場合、合図に合わせて息を止めていただくことがあります(5〜10秒程度)。
検査時間は通常約2~3分程度です。 - 検査終了後
- 検査が終了しましたら、更衣室でお着替えをお済ませください。
画像作成にお時間をいただきますので、待合室にてお待ちください。
検査予約は不要です。
基本的に当日結果説明となります。
ただし、胸腹部CT等にて放射線科医師の読影を要する場合には、後日の結果説明になります。
CT・MRIともに、近隣の医療機関さまからの検査依頼にもお応えいたします。
頭部や脊椎以外にも四肢、関節、腹部全般の撮影に対応しておりますので、整形外科系・耳鼻咽喉科系・婦人科系・泌尿器科系疾患・消化器系疾患の精査など、お気軽にご依頼ください。