あたまの打撲
あたまの打撲とは
いわゆる頭部打撲のことですが、何らかの強い外力(衝撃)が頭部に加わった状態のことをいいます。
転倒したり、スポーツ中に起きた人同士の強い接触であったり、交通事故に見舞われたといった際に起きることが多いです。
症状に関しては、軽度から重度まで様々あります。
軽度とは、たんこぶ、皮下出血、腫れ等が含まれ、このような場合は特別な治療は必要としません。
ただ、脳が激しく揺さぶられ、頭痛や吐き気がみられている、一時的に気を失って、その時の記憶がない、けいれんが起きた、おかしな言動をしているなどの症状があれば、脳に何らかの障害が発生している可能性もあるので、速やかに当院を受診されるようにしてください。
頭痛
頭痛とは
頭の一部、もしくは頭部全体に渡って痛みがある状態が頭痛で、大半の人にとって一度は経験したことがある痛みです。
一口に頭痛といいましても、頭痛そのものが原因とされるもので、生命に影響はないとされる一次性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)があれば、何らかの原因疾患による一症状によって引き起こされる二次性頭痛があります。
二次性の場合は、脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)や脳腫瘍、髄膜炎等の感染症、頭部外傷などが原因として挙げられ、生命に影響することもあります。
また一次性頭痛であっても、頭痛発作によって日常生活に支障をきたしたりするなど、生活の質を著しく低下させてしまうこともあります。
したがって原因がよくわからない頭痛を何とかしたいという場合は、一度ご来院ください。
めまい・ふらつき
めまい、ふらつきとは
めまいとは、目がグルグル回ることもあれば(回転性めまい)、しっかり立っている感覚がなく、足元がおぼつかない(宙に浮いている感覚)状態(浮動性めまい)、たちくらみ(急に立ち上がった際にクラッとする 等)があります。
また、ふらつきとは、立っている状態や歩いている際に身体のバランスがうまくとれないことで、常に揺れてしまっている感覚に見舞われている状態のことをいいます。
このような症状がみられる場合というのは、耳の内耳(三半規管 等)の部分に異常が現れている病気の可能性もあれば、何らかの脳疾患(脳梗塞や脳内出血などの脳血管障害、脳腫瘍、脊髄小脳変性症 等)の発症によるケースなどがあります。
脳の病気によるめまいでは、浮動性めまいが多いとされていますが、必ずしもそれが当てはまるとも限りません。
最近めまいやふらつきを感じるようになったという場合も、お気軽にご相談ください。
物忘れ(認知症)
物忘れとは
人は加齢に伴って、脳の神経細胞が減少していき、年に相応して物忘れがみられるようになります。
このようなケースでは、体験したことの一部を忘れているのが特長です。
例えば、朝ごはんを食べたことは覚えているものの、何を食べたかを忘れているといったことです。
この物忘れについては、自然な老化現象でもあるので、日常生活に支障をきたすことはないとされています。

一方で、気をつけなければならないのは、認知症の患者さまにみられるとされる物忘れです。
加齢による物忘れによく似ているとされていますが、異なる点はいくつかあります。
ひとつ挙げるとすれば、体験の一部ではなく、体験したことすべてを忘れているという点です。
一例を挙げると、朝ごはんに何を食べたかだけではなく、食べたこと自体を忘れてしまっているという点です。
しかも、患者さまご自身が物忘れをしている自覚がないというのも特長のひとつです。
認知症は放置が続けば、病状は進行し、やがて日常生活に支障をきたすようになるので、早めの気づきが大事です。
現時点で認知症は完治することはありませんが、速やかに治療を行うことができれば、病状の進行を遅らせられるようになります。
顔面や手足の脱力・呂律がまわらない
顔面や手足の脱力・呂律がまわらないとは
顔面や手足に力を入れることができない、呂律がまわらない(舌がもつれる、あるいは唇や口の周囲の筋肉がうまく動かなくなることで、はっきりした言葉で発音できなくなる状態)といった症状がある場合、脳疾患が原因であれば、脳血管障害(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)や脳腫瘍、慢性硬膜下血腫などが挙げられます。
また脊椎・脊髄疾患も考えられ、椎間板ヘルニア(頸椎、腰椎)、変形性頚椎症、腰部脊柱管狭窄症、後縦靱帯骨化症などの可能性もあります。
手足のしびれ・ふるえ
手足のしびれ・ふるえとは
手足にしびれがみられる、ふるえるといった症状がみられる場合、考えられる病気はいくつかあります。
何の前触れもなく、手足にしびれやふるえがある場合は、脳血管障害(脳卒中:脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)を発症している可能性があります。
また首や腰の部分が神経圧迫を受けていることで、手足にしびれや脱力が現れているということであれば、脊椎・脊髄疾患(頚椎症、脊柱管狭窄症 等)ということもあります。
さらに手が震える(安静時振戦)だけでなく、筋肉がこわばっている、動作が遅いなどの症状があれば、パーキンソン病が疑われます。
このほか、ギランバレー症候群や糖尿病罹患による末梢神経障害によって起きる手足のしびれというのもあります。
上記以外にも、血行不良やビタミンの不足によって引き起こされることもあります。
集中できない、ぼーっとする
集中できない、ぼーっとするとは
頭がぼーっとする、集中することが難しいというケースは、脳のエネルギー不足や糖質過多の可能性もありますが、何らかの疾患による一症状として現れてしまうことがあります。
病気が原因という場合は、自律神経失調症、睡眠時無呼吸症候群によって起きることもありますが、脳神経領域においては一次性頭痛(主に緊張型頭痛、片頭痛)に伴って、頭がぼーっとするなどの症状がみられることもあります。
不眠、熟睡できない
不眠、熟睡できないとは
眠れない、あるいは睡眠時間は十分なのに熟睡した気にならない等の症状がみられる脳神経関連の疾患としては、認知症があります。
認知症の患者さまは、体内時計の機能低下がみられやすく、昼夜逆転の現象が起きやすくなるのですが、これは認知症の中核症状のひとつである見当識障害なども関係しているのではないかといわれています。
なかでもアルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の患者さまに見受けられやすいとしています。
また手の震えや筋肉のこわばりなどの症状がみられるパーキンソン病の患者さまも不眠を訴えることがよくあります。
原因としては、同疾患の症状に関連しての睡眠障害、治療薬の影響など様々あります。
このほか、てんかんの患者さまで夜中にてんかん発作が起きると熟睡しにくくなるということがあります。
上記以外にも、一次性頭痛で、夜間や明け方に頭痛発作が起きることで、満足な睡眠が得られない、脳血管障害(脳梗塞、脳内出血 等)による後遺症で不眠等、睡眠障害の症状がみられることもあります。
けいれん発作
けいれん発作とは
脳内にある神経細胞(ニューロン)による異常な電気的活動によって引き起こされる筋肉の不随意な収縮などがみられている状態をけいれん発作といいます。
具体的には、身体の一部あるいは全身の筋肉が硬直したり、手足が本人の意思と関係なくピクピク動いたりします。
そのほかにも、突然意識を失う、呼びかけに対して反応しない、ごく短時間の記憶がないなどの症状も含まれます。
けいれん発作が起きる原因としては、てんかん、頭部外傷、脳血管障害(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血)、脳腫瘍などが挙げられます。
上記の症状に心当たりがあれば、当院を一度ご受診ください。